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松尾式全館空調~1台のエアコンで過ごしやすい温度に~


一般的にはエアコンを各居室に1台ずつ設置し、個別で冷暖房していると思います。

しかしそれだと廊下やエアコンのない空間は空調が効かず、温度差が出てしまいますよね。

そこで特定の場所に設置し、ダクトやファンを通して冷温風を送ることで、家中の温度を快適にする全館空調システムというものがあります。

今回は弊社で採用している、松尾設計室の松尾先生が考案された「松尾式全館空調システム」について、その特徴をご紹介いたします。

 

 

 

■松尾式の特徴

➀小屋裏エアコン冷房

小屋裏に1台エアコンを設置し、そこからファンの力を使って冷気を各居室に送ります。ビルやホテルなどでよく使われている方法の住宅版だと考えてください。

ここで特記しておきたいのは、通常の全館空調システムに比べて、圧倒的にコストがかからず、メンテナンスがご自身でできるという点です。

どんなシステムか少しご説明いたします。

冷気は下に落ちていくのでその性質を利用して、小屋裏エアコンは冷房の時に使い2階から1階へと冷やしていきます。

高断熱・高気密、日射遮蔽を完璧にした状態で小屋裏エアコンで冷房すると、8月の間1か月付けっぱなしにしても冷房費は月4000~5000円に収まるご家庭が大半です。

 

➁床下エアコン暖房

1階の床下にエアコンを(正しくは風の吹き出し口を床下に埋めるように)設置し、床下から各部屋のガラリを通して家全体を温めます。

壁掛けエアコンでは温められなかった洗面脱衣所やトイレ、廊下なども温めてくれるため、部屋ごとの温度差が少なくなるのが特徴です。床もほんのりと温まるので、足元の寒さも解消されます。

床暖房のように床材に制限はないので、無垢床でも使えるのがポイントです。

また高気密・高断熱であること、そして日射取得を考えて設計をすることで、日射を採り込み室温を高く保つことができるので、暖房費の節約にもつながります。

 

 

③使用するエアコンは汎用品を使う

エアコンに限らずですが、機械設備は10年くらいで壊れてしまいます。

全館空調といっても様々ですが、オリジナルの設備を使っていた場合、設備代や施工費用で100万円以上の出費が必要となってしまったり、不調が出て交換となったときには部品の製造がされていない可能性も考えられます。

その点、松尾式全館空調システムでは、導入時や壊れて取り換える際のコスト、メンテナンスのしやすさを考え、一般的な家電量販店で販売されている汎用品を使うので上記のような心配はありません。

家を建ててから20年30年と安心して暮らしていくためにも、将来のことを考えた設計・計画が必要です。

 

④冷暖房の効果を高めるための設計

冷暖房システムを最大限に活用するためには、家の性能だけでなく太陽光をうまく利用した設計が必要です。

・南面の窓を大きくとることで冬は太陽光をたくさん取り込んで暖かくする

・南窓には庇をつけ、夏の日差しを遮ることで涼しくする

・東西北面の窓は極力小さくする

など、窓の位置や大きさなどを工夫し、小屋裏エアコン冷房と床下エアコン暖房の効果を高めます。

 

■全館空調エアコンシステムの注意点


あまり馴染みのないシステムを取り入れるとなると、「失敗しないか」「後悔しないか」と心配になる方が多いはず。

検索エンジンで「全館空調」と調べると、「失敗」「後悔」というワードや経験談も沢山でてきます。

そこで失敗しないために注意したい点についてお話しておきたいと思います。

➀高気密高断熱の家にする

まず大前提として、高気密高断熱の家であること。そうでなければ、冷気暖気が外へ逃げてしまい冷暖房の効きが悪くなってしまいます。

そうなると快適に過ごせませんし、冷暖房費が余計にかかってしまうことに。

せっかく導入費用を抑えられても、ランニングコストが増えては本末転倒です。

そして床下エアコンをつける場合は、通常の断熱に加えて基礎断熱も重要になります。基礎断熱とは、床下も部屋と考え基礎の内側に断熱材を施工し、外部との断熱を行う方法です。

こうすることで外からの熱を伝わりにくくするほか、気密性も高くなるため、効率よく暖かい空気を家全体に送れるようになります。

冷暖房をそれぞれ1台のエアコンで家全体を快適な温度にするためには、断熱性能としてZEHのもっと上の性能、HEAT20のG2グレードが理想だと言われています。

 

➁床下エアコンで冷房はNG

上記で床下エアコンは暖房で使うと書きましたが、ここが大きなポイント。

床下エアコンを冷房で使うと床下空間に結露が発生し、カビやシロアリの原因になってしまいます。

また冷たい空気は下に溜まりますので、十分な冷房効果は得られません。

床下エアコンにして失敗した!という経験談はネットにたくさんありますが、その多くは床下エアコンで冷房をかけた、その旨を施工会社がきちんと説明をしていなかった、といったことが原因となっている印象です。

 

③エアコンの選び方

使用するエアコンは、メンテナンスや取り換えにかかる費用を考えて汎用品から選びましょうと書きましたが、実は汎用品なら何でも良いわけではありません。

  • 温感センサーが本体に付いていないものを選ぶ

温感センサーが本体に付いているエアコンを全館空調システムに使うと、床下や小屋裏に溜まっている空気の温度に反応してしまい、家中が快適な温度になる前に止まってしまいます。

通常通り壁掛けエアコンとして使用する場合にはとても便利な機能ですが、床下エアコン・小屋裏エアコンとして使う場合は、本体に温感センサーが付いていない物、もしくは本体ではなくリモコンに温感センサーが付いている物を選びましょう。

 

最後に


イーホームではコストを抑えつつ、20年30年先も安心して暮らせる高性能な家づくりを心掛けています。松尾式全館空調システムはそのうちの一つです。

毎月見学会や無料相談会を開催していますので、実際に体感してみたい、詳しく話を聞いてみたいという方はお気軽にご参加ください。

自分に合った家づくりは何なのか、ぜひいろいろ知って、感じて、検討してくださいね。

https://e-home.asia/events/event/

 


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