家づくりコラム 2020.02.12
2021.8月更新
数年前から耳にすることが増えた”ZEH住宅“。
今では多くのハウスメーカーや工務店で建てることが出来ます。
弊社でも2016年よりZEHの普及につとめてまいりたいと、ビルダーの登録をいたしました。
(普及目標と実績はこちら↓)
https://e-home.asia/zehjisseki/
ZEHについて詳しく聞きたい、ZEHのお家を建てたい、といったお問い合わせをいただくことも増えてきましたので、ここでひとつZEHについて記事にまとめてみようと思います。
Contents
ZEHとは ⇒ 【Net Zero Energy House(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)】の頭文字をとって略したものです。
住宅の断熱性や省エネ性を高め、太陽光パネルなどで生活に必要なエネルギーを創ることにより、年間の一次消費エネルギーの収支をだいたいゼロにしましょうという取り組みです。
ちなみに一次エネルギー消費量というのは…
エアコン・換気・給湯・照明などの「設備機器のエネルギー」を熱量換算した値のこと。
テレビ・PC・ドライヤー・電子レンジなど「住宅設備ではないもの」の電気代は含みません。
これは地球温暖化防止のために、2015年に結ばれた「パリ協定」がきっかけとして作られました。
ZEH住宅として認証を受けるにはいくつかの条件をクリアしなければなりません。
①高断熱
夏の熱い外気を室内に伝えず、冬の室内の温かさを外に逃がさない、断熱性能に優れた住宅であること。
②省エネ
省エネ効果の高い設備を導入し、一次エネルギーの消費量が従来よりも20%以上削減できる住宅であること。
③創エネ
エネルギーを作り出せる住宅であること。
太陽光発電をメインとして家庭用燃料電池や蓄電池なども組み合わせて導入します。
余った電気は売電することができます。
では条件を満たすためにはどうすればいいのか。
①高断熱
気密・断熱性をあげるには、断熱材と窓がポイントです。
熱は外壁よりも窓から逃げる方が圧倒的に多いので、熱が逃げにくい樹脂サッシを採用したり、2重ガラス3重ガラスを採用することで基準をクリアしていきます。
②省エネ
〇照明をLEDにする・・・白熱電球と比べ消費電力をかなり抑えることができます。
〇高効率な給湯器をつける・・・高効率給湯器はエネルギー効率がいいため、二酸化炭素の排出量が少なくなります。
〇換気設備・・・「24時間換気システム」の設置が義務化されています。
〇HEMS(ヘムス)を導入することで使用量を「見える化」する。
※HEMS…Home Energy Management System(ホーム・エネルギー・マネジメント・システム)の略。
パソコンモニターなどで各設備の省エネ状況を確認できるシステムのこと。
「見える化」することで使用量が把握でき、節約がしやすくなります。
③創エネ
〇太陽光発電・・・エネルギーを創りだすことができる設備を取り付ける必要があります。
①光熱費を抑えられる
断熱性が高いので冷暖房の効率も良く、稼働するエアコンの台数を減らすことができます。
②健康リスクが減る
部屋ごとの温度差が少なくなるため、風邪をひきにくくなったり、トイレや浴室におけるヒートショックを防いだりというメリットがあります。どちらかというと暮らす方にとってはこちらのメリットがとても大きいと思います。
※ヒートショック…家の中の急激な温度差により血圧が大きく変動することで失神や心筋梗塞、脳梗塞などを引き起こし、身体へ悪影響を及ぼすこと。
また高断熱・高気密のおかげでカビやダニの発生が抑えられるので、アレルギーやアトピーの症状も改善されるケースもあります。ただし湿度管理がとても重要で、60%以下に抑えましょう。
③災害時の助けになる
太陽光発電に加え蓄電池を設置することで、万が一電気やガスなどインフラ設備がダウンしても、蓄えたエネルギーで生活に必要な機器を稼働することができ安心です。
④住宅の価値が上がる
2016年からBELS(ベルス)という、住宅の省エネルギー性能を星1~5で評価する制度が施行されました。
ZEH住宅は星5の高い評価を得ることができ、住宅の売却の際に有利になります。
①初期費用が高い
一般的な相場でいうと、35坪の2階建て住宅をZEH仕様にする場合、約300万円前後の追加費用が掛かると言われています。
しかしここは国から支給される補助金を使いカバーすることができたり、光熱費換算で考えると必ずプラスになったりと、マイナスばかりではありません。簡単に言うと、絶対元を取るということですね。
②ZEH住宅の条件を満たすために制約がでてくる
〇窓やドアのサイズ・・・気密性の高い家を創るためにサイズや数が制限されることがあります。
〇補助金対象は太陽光発電システムの売電に関しては余剰買取方式のみ。
〇従来の家にはない計測器・機器が増える・・・HEMSシステムの制御機器、エネルギー計測器、給湯や配電盤など色々な機器が設置されます。サイズも決して小さくはなく厚みもあるので、実際のサイズを確認されるとよいとおもいます。
上記でお伝えしたように、ZEH住宅にするにはお金がかかってしまいます。
ZEH住宅と一言でいっても設置する機器やグレード・性能によって違ってきますし、HM・工務店によっては最初からZEH基準を満たす高性能な住宅を建てていたりします。
国はZEHの普及を進めるため補助金制度を設けており、それを使うことで負担をいくらか減らすことが可能です。
補助金をもらうためにも条件があり、
①ZEH住宅の要件を満たしていること
②ZEHビルダーに登録されているHM・工務店で建築すること
が必要です。
また条件を満たせば申請した人が全員もらえる…というわけではなく、補助金を受けられる期間が決まっていたり、年間で一定額しか用意されていないため先着順であったりと注意が必要です。
補助金はその年その年で減額される可能性があるようです。
Q.補助金の申請はしてもらえますか?
A.これまでZEHビルダーとしての経験がありますので安心してお任せください。
Q.発電した電気を全て売ることはできますか?
A.補助金をもらうにあたり、要件として「余剰電力買い取り方式に限る」とあります。
自家消費して余った電力を売ることはできますが、全て売ることはできません。
Q.結局光熱費はタダになるってこと?
A.「正味・だいたいゼロになる」ということで、必ず光熱費がかからなくなるわけではありません。
冬場や梅雨時など日照時間が少ない時期は発電量が減り、消費量に対して発電量が少なくなることになります。
ですが年間を通して考えていくと、一般的なご家庭であればゼロ以下となります。
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